2014.02.28
「労務管理における労働法上のグレーゾーンとその対応」(野口大著、日本法令発行)という本を読みました。
著者は平成5年に弁護士登録した弁護士で、はしがきによると、今後人事・労務トラブルは激増するとしたうえで、企業経営者は人事・労務を企業活動のリスクのひとつとして意識し、トラブルが発生しないような入念な対策を講ずる必要があると説いています。そして、人事・労務の紛争のうち、いわゆるグレーゾーンとして解釈や判断が必ずしも容易ではない「休職社員の復職」「問題社員(能力不足・反抗的等)への対応」「偽装請負」「労働条件の不利益変更」等の12の問題を取り上げ、判例や通達を整理するとともに、経営側・企業側の立場から具体的な対応方法を示しています。
単に判例や学説を解説するにとどまらず、弁護士の企業秘密ともいえる具体的な対処方法まで明らかにしている点で、類書にはないものになっていると思います。
労務管理の担当者には、非常に実践的な本といえますが、労働者側にとっても、敵の手の内を知るという意味で、大変参考になるのではないでしょうか。
2014.02.21
FINMAC(証券・金融商品あっせん相談センター)のあっせんのため徳島に行ってきました。私はFINMACの四国地区のあっせん委員をしており、あっせん期日は申立人の住所地の県庁所在地で開催することになっていることから、徳島市内の会場へ行くことになったものです。今日の案件は、金融商品取引に関し、申立人の判断能力や適合性、説明義務等が争点となった事案でした。
あっせん期日は午前中で終了しましたが、天気も良かったので、見ごろを終えようとしている水仙の写真を撮って帰ろうと思い立ち、淡路島の灘黒岩水仙郷に行ってみました。鳴門大橋を渡ってすぐの淡路島南インターから40分ほどかかり、時間的にタイトでゆっくり見て回る時間はなかったのですが、数十回シャッターを押すことができました。既に見ごろは過ぎたかなという感があり、また空の青さも足りなかったのですが、ぜいたくはいえません。この時期に、寒い思いもすることなく水仙が楽しめただけでラッキーだったと思っています。
2014.02.03
弁護士の法律事務所で法律相談をすると、通常、30分5,000円(税別)程度の法律相談料がかかります。もっとも、借金に関する相談は無料にしている事務所もちらほら見受けられ、私の事務所でも借金の相談(借りている側のみ)は初回45分まで無料としています。ただし、これは債務の返済に追われて相談料を準備できない方でも気軽に相談できるようにという趣旨で行っているもので、例外的な取扱いであり、原則的には弁護士による法律相談は有料ということになっています。
そこで、弁護士による法律相談が無料で受けられるところを探してみると、次のようなものがありました。
・ 高松市役所の市民相談
毎週火曜日と毎月第1第3木曜日の午後1時から4時。1人30分以内。要予約。
お問い合わせは087-839-2111(高松市市民相談コーナー)
・ 香川県の人権法律相談
毎月第4木曜日の午後1時30分から3時30分。要予約。
お問い合わせは087-832-3202(香川県総務部人権・同和政策課)
・ かがわ男女共同参画プラザの法律相談
毎月第1金曜日の午後1時30分から4時30分。1人40分以内程度。要予約。
お問い合わせは087-832-3198(かがわ男女共同参画プラザ)
・ 香川県暴力追放運動推進センターのミンボー相談
毎月第2第4火曜日の午後1時から4時。要予約。
お問い合わせは087-837-8889(香川県暴力追放運動推進センター)
・ 被害者支援センターかがわの犯罪被害者のための法律相談
毎月第2第4水曜日の午後1時から3時。要予約。
お問い合わせは087-897-7799(被害者支援センターかがわ)
上記のうち、男女共同参画プラザ(男女に関する相談)、暴力追放センター(暴力団その他の反社会的勢力に関する相談)、被害者支援センター(犯罪被害に関する相談)については、随時、専門の相談員(弁護士ではありません)の相談を受けることもでき、その相談も無料とされているようです。有効に活用していただければと思います。