2014.04.30
高松地方裁判所は、私のホームグラウンドの裁判所です。私は、司法修習生時代の実務修習も高松地方裁判所の配属でしたので、この建物の地裁民事、地裁刑事の各裁判官室で実務修習を受けました。弁護士登録後も、25年にわたり裁判等のためにこの建物に出入りしてきました。考えてみると、裁判官は3年程度で転勤していきますし、裁判所書記官や事務官も同様に定期的な移動がありますので、継続して最も長く同じ裁判所に通い続けるのは地元の弁護士かもしれません。
一昔前、弁護士会は自前の会館を持っておらず、裁判所の弁護士控室に事務局を置いていました。そんな関係もあり、昔は、多くの弁護士が日常的に裁判所の弁護士控室に出入りし、特に裁判の前後などには必ず立ち寄っていました。そして、そこでいろいろな情報交換をしたり、法律上の論点などについて議論したりしていました。お昼の食事時なども、まずは弁護士控室に行って、そこで誰かを誘って食事に行ったりしていたものです。
今では、かつての弁護士控室は場所も変わり、また名前も「代理人待合室」と変わって、裁判の前後にこの部屋に立ち寄る弁護士も少なくなってきましたが、私としてはさびしい限りです。
高松地方裁判所は現在耐震工事中で、覆いがかけられています。それでは見栄えが悪いので、5年ほど前の桜が咲いている写真をアップしておきます。
2014.04.25
平成26年3月をもって弁護士登録満25年が経過し、4月から26年目に入りました。四半世紀にわたり弁護士生活を送ってきたことになります。この間、全国各地の裁判所で口頭弁論や証人尋問を行ってきました。これを一つの節目として、これまで赴いた裁判所について振り返ってみたいと思います。
まず1番目には、最高裁判所のことを書いておきましょう。最高裁判所に上告や上告受理の申立をすることはあっても、最高裁判所に現実に出頭することはほとんどありません。最高裁判所では、高等裁判所の判決を破棄して、結論を逆転させる時しか、そもそも口頭弁論が開かれないからです。それ故、最高裁判所に出頭してその法廷に立つ機会自体が非常に少ないのです。
弁護士であれば誰もが、自分が書いた上告理由を最高裁判所が容れて、最高裁判所での逆転勝訴判決を勝ち取りたいと思っているのではないでしょうか。最高裁判所の法廷に一度も立つことなく弁護士生活を終える弁護士も少なくないと思われます。
私はこれまで2回最高裁判所の法廷に立つ機会に恵まれました。最高裁判所での戦績は1勝1敗です。地方裁判所勝訴、高等裁判所勝訴、最高裁判所逆転敗訴の事件(これには今でも納得がいきませんが。)と、地方裁判所勝訴、高等裁判所逆転敗訴、最高裁判所再逆転勝訴の事件でした。何とか少なくともあと1回は最高裁判所の法廷に立ち、最高裁判所で勝ち越した状態で弁護士生活を終えたいと思っているところです。
2014.04.08
私は平成25年度の梅香会の会長であり、既に平成26年度が始まっているのですが、4月21日に梅香会の総会が予定されており、その総会で新会長を含む新役員が選任されるため、その日までが会長の任期ということで、入学式でも来賓として祝辞を述べることになりました。
私は、附属高松中学生たる者、文武両道だけでは物足りない、更に教養を身に付けよ、そのためにはたくさんの本を読め、感受性の強い中学時代にたくさんの本を読んでおくことが人間としての幅を広げ、人生を豊かにすることにつながる、という趣旨のことを郷土の文豪である菊池寛の逸話を引きながらスピーチしました。
最近の大学生は読書離れが進んでいると聞いており、中学時代から読書に親しんでおくことは非常に大切なことだと思っています。私の言葉が新入生の胸に届いていることを期待したいと思います。