2015.06.05
裁判官、検察官、弁護士になるには司法試験に合格しなければなりません。私が受験していたころは、大学の教養課程を修了すれば、司法試験の受験資格を得ることができました。ですから、才能さえあれば大学在学中に司法試験に受かるということも可能でした。
ところが、現在の司法試験は、法科大学院の課程を修了することが受験資格とされています。そうすると、大学卒業後も法科大学院の受験費用、入学金、授業料(2~3年分)、卒業までの生活費(2~3年分)、卒業後司法試験合格までの生活費(1~3年分)等、多額の費用がかかってしまいます。これをすべて仕送りで賄えるのは、一部の富裕層の子弟のみではないでしょうか。通常は、奨学金を利用することになると思います。聞くところによると、司法試験合格までに1000万円もの借金(奨学金の返済義務を含む)を抱える人もいるといいます。
これに加えて、司法試験合格後の司法修習も経済的に大変なのですが、それはまた次回に見ていくことにします。