2016.11.01
六本木の国立新美術館で「ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」展を観てきました。国立新美術館は、大田弘子教授のおられる政策研究大学院大学のお隣にあります。
さて、ルネサンス期のヴェネツィア絵画といえば宗教画ばかりであり、キリスト教に縁のない日本人である私からすればチンプンカンプンなのですが、ちょうど中野京子著「名画の謎 旧約・新約聖書篇」(文春文庫)を読み終えたところというタイミングで、「アダムの創造」から「楽園追放」「イサクの犠牲」「ヤコブと天使の闘い」「ユーディトと侍女」「七つの大罪と四終」「受胎告知」「キリストの洗礼」「マグダラのマリア」「最後の晩餐」「キリストの磔刑」「最後の審判」などの作品について大まかな流れや背景事情をつかんでいたため、大変興味深く観ることができました。それにしてもこれだけたくさんの聖母子や受胎告知を一度に見たのは初めてでした。
上記「名画の謎」(文庫本)ですが、面白く読めるうえに教養も豊かになりますので(欧米人の思想の根底を垣間見る気もします。)、興味のある方は是非ご一読をお勧めします。