2017.08.04
「プロ弁護士の仕事術・論理術」(矢部正秋著、PHP文庫)という本を読みました。
著者は、はしがきにおいて、新人弁護士について、「一流大学を出て、司法試験に合格し、一年の司法修習を経ているのに、考える基礎ができていない。」と嘆き、これまでに若い弁護士に仕事の基本的な考え方を伝えてきたものの要約が本書であると述べています。
その構成は、第1章「事実をつかむ力」をつける、第2章「自分で考える習慣」をつける、第3章「文章で訴える力」をつける、第4章「客観的に見直す習慣」をつける、第5章「他者を深く読む力」をつける、第6章「賢い人生習慣」をつける、となっていました。弁護士の仕事は、事実関係の把握、論理構成、文章力が基本ですから、その内容はウンウンと頷けるものでした。
私の心に響いたのは最終章の賢い人生習慣の部分で、その最後の項が「多忙と最終的に決別する」で終わっていたのは非常に印象的でした。
弁護士的思考に興味のある方にお勧めできる一冊です。